解説:「GQuuuuuuX」で話題の“緑のおじさん”とは? 登場の経緯

「機動戦士Gundam GQuuuuuuX」に登場する赤いガンダムの立像
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「機動戦士Gundam GQuuuuuuX」に登場する赤いガンダムの立像

 人気アニメ「ガンダム」シリーズの最新作「機動戦士Gundam GQuuuuuuX(ジークアクス)」。テレビアニメの放送に先駆けて、1月17日に劇場先行版「機動戦士Gundam GQuuuuuuX -Beginning-」が公開されると、SNSを中心に“緑のおじさん”というワードが話題になった。“緑のおじさん”とは?

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 ◇ネタバレを避けて生まれた!

 劇場先行版は一部のネタバレが伏せられたまま、1月17日に公開された。実は、“赤い彗星”シャア・アズナブルやシャリア・ブルなど1979~80年に放送された「ガンダム」シリーズの第1作「機動戦士ガンダム(ファーストガンダム)」でもおなじみのキャラクターが登場するのだが、SNSでは、ファンがネタバレを伏せて同作への思いをつづってきた。“緑のおじさん”とは、シャリア・ブルのことだ。シャリア・ブルが登場するというネタバレを避けるために、緑色の髪やヒゲ、軍服の色にちなんでシャリア・ブルが“緑のおじさん”と呼ばれるようになった。

 シャリア・ブルは、ファーストガンダムのテレビアニメ第39話「ニュータイプ、シャリア・ブル」のわずか1話のみにしか登場しないキャラクターで、劇場版3部作には登場しない。ジオン公国の“木星帰りの男”シャリア・ブルは、ニュータイプとしてモビルアーマーのブラウ・ブロで、アムロ・レイが乗るガンダムと戦うことになる。

 第39話は、シャアの「ニュータイプは万能ではない」「戦争の生み出した人類の悲しい変種かもしれんのだ」というセリフも印象的だ。「ニュータイプとは何か?」を考えさせられるようなエピソードでもある。

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 「GQuuuuuuX」を手掛ける鶴巻和哉監督、シリーズ構成・脚本の榎戸洋司さんは、劇場先行版の舞台あいさつで、シャリア・ブルが登場することになった経緯を説明したことがあった。

 榎戸さんは「(鶴巻監督が手掛けた)『フリクリ』をやっていた20数年前からガンダムの話をしていた。その頃、シャリア・ブルが主人公でリメークしたら面白いねと話をしていた」と明かし、鶴巻監督は「樋口真嗣監督もどこかでシャリア・ブルの話をしていたらしく、あの界隈にその感覚があったのかもしれない。シャリア・ブルは(テレビアニメシリーズの)1話しか出てこないけど、掘り下げたいというのがあったのかもしれません」と話していた。

 ◇小説版や「THE ORIGIN」はまた違う!

 “緑のおじさん”の人気を受けて、ファーストガンダムのシャリア・ブルのアクリルスタンドやブラウ・ブロのTシャツがバンダイから発売されるなど、ちょっとしたブームになっている。

 富野由悠季監督が執筆したファーストガンダムの小説版が重版されたことも話題になっている。小説版では、アニメとはまた違うシャリア・ブルの活躍が描かれていることもあり、再び注目されることになったようだ。

 ファーストガンダムのキャラクターデザインを担当したことで知られる安彦良和さんのマンガ「機動戦士ガンダム THE ORIGIN」にもシャリア・ブルは登場するが、アニメや小説とはまた印象が違っていたりする。ファーストガンダムの第39話、小説版、「THE ORIGIN」で印象が変わるのがシャリア・ブルの面白いところでもある。


アニメ「機動戦士Gundam GQuuuuuuX」とは

 「機動戦士Gundam GQuuuuuuX」は、「ガンダム」シリーズなどを手掛けるサンライズと「エヴァンゲリオン」シリーズなどで知られるカラーが初めてタッグを組む。鶴巻和哉さんが監督を務め、榎戸洋司さんがシリーズ構成、山下いくとさんがメカニカルデザインを担当する。

 主人公の女子高生のアマテ・ユズリハ(マチュ)は、宇宙に浮かぶスペース・ コロニーで平穏に暮らしていたが、戦争難民の少女・ニャアンと出会ったことで、非合法のモビルスーツ決闘競技・クランバトルに巻き込まれることになる……というストーリー。主人公機のGQuuuuuuXは、アマテ・ユズリハが操縦する謎の最新鋭モビルスーツで、ポメラニアンズの所属機としてクランバトルに参加する。

「機動戦士Gundam GQuuuuuuX」劇場先行版の本予告

「機動戦士Gundam GQuuuuuuX」劇場先行版の本予告

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